独りごと
公開日:2016.01.07

広告代理店の未来

このブログは、同業者である広告代理店だけでなく、ホームページ制作会社やアプリ開発業者、WEBコンサルタント、デザイン会社さん等も結構見てくれているようですので、今日は広告代理店に関して書きたいなと。

広告代理店は現在佳境に立たされています。広告市場は約6兆円と膨大なマーケットですが、佳境に立たされているのは広告業界では無く、広告代理店そのもの。

今や広告はどこに頼むかでは無く、誰に頼むかという時代になってきています。それはメディアのデジタル化が浸透し、電通や博報堂の寡占化が進み、その他従来の広告代理店のメリットが以前よりも減少して来ているからです。

デジタルメディアが広がる以前は、TVやラジオ、新聞、雑誌と言った4マス媒体の枠を持っているのは広告代理店自体でした。広告枠を持っていること自体が競争力になり、差別化になったので、「どこの広告代理店」に頼むかで、結果が変わった時代があったのです。

しかし今や誰でも広告枠を買えてしまうデジタルメディア時代。「広告の枠」や「政治力」では無く、コンサルティング能力を含めた下記の能力や人材が求められています。

それは、

・コミュニケーション能力に長け、
・マーケティングとセールスを深く理解し、
・それなりの運用金額を任された経験、
・クライアントに多大な結果を出した実績もあり、
・感覚では無く、データから得られる知見をマーケティングに反映させ、
・クリエイティブを感性とデータからリード(誘導)出来て、
・運用型広告、DSP、SSP、DMP等の様々なアドテクを理解し、
・消費者心理に長け、ユーザビリティを追求し、
・分析結果を元に、再企画・提案出来て、
・ビジネスや会計、ロジックを理解し、
・広告業界の人脈を広く持ち、
・創造性やクリエイティビティーに満ち、
・クライアントを成功に導く情熱に溢れている

これは博報堂系のメディアレップ・DACを立ち上げた横山さんもこの様な人材がこれからは求められると言っています。けれどこんな人材は中々居ません。

中々居ませんが、これから求められるのは、広告代理店そのものでは無く「スター選手」なのです。

チームで戦うという事は前提ですが、良いチームぐらいでは価格競争に負けてしまいます。普通の人が集まっても「文殊の知恵」は、出てこないのが、この時代のマーケティングです。

ここで広告代理店に今まで求められていた事を無理やり2つにまとめてみましょう。

①クライアント自体が全く分からない、もしくはぼんやりとだけ見えている道筋に対して、適切なコンサルティング能力と実行出来るスキルが求められるケース。

②クライアント自体が何をやりたいかが分かっているけど、手が足りない、面倒などの理由で外部に振るケース。クライアント自体がやる事が明確になっているので、作業に対応出来るか、良いクリエイティブが作れるか、安いか、早いかしか差別化が出来ない。

②の代理店の場合は、付加価値が低いです。低いから競争相手も多く、いつしか安く使われてしまいます。それに対応するためにチームが必要なのですが、残念なことに一生懸命作り上げたそのチームは、創造性も実行力も知見も分析力も少ない場合、たった1人のスター選手に使われるだけの可能性もあります。

今までのように「広告の枠売り」「デザイン力」「政治力」「営業力」「システム開発力」「アプリ開発力」「コンサル力」「企画力」だけでは通じません。「それ単体だけ」では時代に合わなくなってきていますし、そもそも求められなくなってきていますし、グローバル化により競合も増えているので、単価はどんどん安くなる一方。だからこそ・・・

これからの時代のポイントは付加価値なのです。

付加価値を作れる人材が居る、居ないの問題ではなく、付加価値を生み出す人材になるしか、競争の激しい広告業界で生きていく術はないかと。そしてクライアントも「どの広告代理店」では無く「誰に」頼むかを既に考え出しています。この業界に居て、そう感じます。

今や広告代理店の名前だけで頼むのは、色々と理解した上で実績のある広告代理店へ依頼するか、何も分からずに名前だけで判断して依頼するクライアントのケースです。大手の場合でも、予算が少ない無知なクライアントには経験不足な新人担当を付けます。そりゃそれなりの予算を出されたら、エース級が出てくる可能性は高いですが、すぐにそんなクライントはいません。

大手代理店で微妙な担当が付くぐらいであれば、中小代理店のスターに頼んだ方が結果を出すケースも多々あります。これに意を唱える広告代理店は少ないでしょう。

コンペでも代理店の実績や規模は見られていますが、結局は提案内容が大きな判断材料なのです。コンペでクライントに刺さる提案内容を作って、実行出来るのは「その人材」そのもの。

数年後を見ないと我々広告マンは、広告代理店に求められているスキルを間違えてしまいます。そして技術の進化、グローバル化により、我々の仕事の大半は失う事になると断言出来ます。

僕達の業界は他の業界よりも圧倒的にスピードが早く、技術や情報に付いていくのも大変ですよね。しかしそれを乗り越えないと、広告マンの8割は10年後には要らなくなるとさえ言われています。

だからこそ僕達広告代理店は、付加価値を如何に出せるかを問われているのです。

すぐそこに私達の仕事を奪う足音が聞こえます。

ダーウィンの進化論ではありませんが、時代の変化に対応して生き残りましょう。

Web集客の基本を覚えて自分で集客する方法
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執筆者:藤 勝行 (http://xlab.co.jp)

4年間経営した会社を倒産後、再度起業したインターネット広告代理店(エックスラボ)を3期目で年商約10億円グループにまで成長させる。集客をしたい中小企業の経営者や大手企業の担当者、同業他社までも参加するセミナーを開催する起業家。広告マン兼マーケッター。

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